第55回群像新人文学賞

受賞作発表!

第55回群像新人文学賞の受賞作が決定! 小説部門は岡本 学「架空列車」が当選作、片瀬チヲル「泡をたたき割る人魚は」藤崎和男「グッバイ、こおろぎ君。」が優秀作に決まりました。評論部門は受賞作なしでした。


連作完結「旅人」長嶋 有

短篇「/Y」長野まゆみ

長嶋 有の連作小説が「旅人」でいよいよ完結。「私」はフェリーで佐渡へ向かい、弟たちと島で合流した。「ダブル納骨」をするために……。

長野まゆみの連作短篇の第2回は「/Y」。認知症が進んでいる志津先生を連れて、「わたし」は風変わりな形をした「三つ又の橋」に出かける。


岸本佐知子の翻訳小説

豪華二本立て

地球上のスペースが手狭になったので、人類は他の生物を体に寄生させなければならなくなった(「アリの巣」)。葬儀場で働いている友人ギズモは、ときどき遺体の髪をタバコのように吸う(「亡骸スモーカー」)。岸本佐知子の翻訳で、アメリカの新鋭アリッサ・ナッティングの二つの短篇をお届けします。


特集「戦後文学を読む」

最終回は大江健三郎

9回目にしていよいよ最終回を迎える特集「戦後文学を読む」は、大江健三郎を特集します。連帯か、孤独か? 初期の代表作「芽むしり仔撃ち」を読み解きながら、奥泉 光、野崎 歓、町田 康が大江文学の原点に迫ります。


ついに完結!

高橋源一郎、佐藤友哉

高橋源一郎「日本文学盛衰史 戦後文学篇」がついに最終回。四十年前の「ぼく」にとって、「戦後」と「ことば」は否定すべき対象だったのかもしれない。「戦後文学」の果ての果てにあるものは――? 佐藤友哉の連作小説も「ライ麦畑でつかまえてくれ」でいよいよ完結です! サリンジャーは6500万部以上売れている本を書いた。作家はどうしたら歴史に残れるんだろう?


〈第55回群像新人文学賞発表〉

〈小説当選作〉

架空列車  岡本 学

〈小説優秀作〉

泡をたたき割る人魚は  片瀬チヲル

グッバイ、こおろぎ君。  藤崎和男

受賞のことば

選評  阿部和重 安藤礼二 絲山秋子 奥泉 光 松浦寿輝

〈連作小説 完結〉

旅人 長嶋 有

〈連作短篇〉[2]

/Y  長野まゆみ

〈翻訳小説〉

アリの巣

亡骸(なきがら)スモーカー  アリッサ・ナッティング 岸本佐知子・訳

〈特集 戦後文学を読む [9] 大江健三郎〉

〈合評〉「芽むしり仔撃ち」  奥泉 光+野崎 歓+町田 康

〈抄録〉「芽むしり仔撃ち」

〈連作小説 完結〉

ライ麦畑でつかまえてくれ  佐藤友哉

〈連載小説〉

日本文学盛衰史 戦後文学篇 最終回  高橋源一郎

地上生活者 第五部 邂逅と思索〔4〕  李恢成

晩年様式集(イン・レイト・スタイル)〔5〕  大江健三郎

夜は終わらない〔10〕  星野智幸

燃える家〔20〕  田中慎弥

未明の闘争〔32〕  保坂和志

〈連載評論〉

フランス文学と愛〔5〕  野崎 歓

〈世界史〉の哲学〔39〕   大澤真幸

〈連載〉

現代短歌ノート〔27〕  穂村 弘

「生」の日ばかり〔39〕  秋山 駿

映画時評〔42〕  蓮實重彦

〈随筆〉

言葉のアイドリング  鷲田清一

彼へのおみやげ話  澁澤龍子

ある日のベトナム  蜂飼 耳

記憶  曽根圭介

〈私のベスト3〉

頭痛文学  佐伯一麦

泥の建築  藤森輝信

昭和の名曲  星野博美

〈書評〉

行雲(『雲をつかむ話』多和田葉子)  円城 塔

氷のなかの「南」(『氷山の南』池澤夏樹)  苅部 直

言葉の渦中にある者は(『古井由吉自撰作品 一』古井由吉)  谷崎由依

「あの時代」の語り方(『マルセル』髙樹のぶ子)  田中弥生

小説家による方法の冒険譚(『会社員とは何者か? 会社員小説をめぐって』伊井直行)  富岡幸一郎

〈創作合評〉

関川夏央+大竹昭子+羽田圭介

「夏の帽子」辻原 登(文藝2012年夏号)

「ひらいて」綿矢りさ(新潮2012年5月号)

「アイビー・ハウス」原田ひ香(群像2012年5月号)