戦後日本を描いた大作

津島佑子「ヤマネコ・ドーム」

日本人女性とアメリカ兵との間に生まれた美しい混血の少女が、池に落ちて死んだ。その場に居合わせたのは、少女と同じホ-ム出身の混血孤児と日本人の少女、そしてはみ出し者の少年だった。長い年月を経て、少女の死にとらわれた者たちを脅かすオレンジ色の殺人事件が起きる――。津島佑子がもう一つの「戦後」を描いた長篇520枚、一挙掲載!


辻原 登の新連載小説

「寂しい丘で狩りをする」

辻原登の新連載小説がスタート! かつてある犯罪の被害者となったヒロイン。いまわしい記憶を振り切るように、引っ越しをして、大好きな映画の仕事に精を出す彼女に、再び凶悪な犯罪者の影が迫る――。「逆恨み」から始まる恐怖、息をのむクライムサスペンス。


必読の新連載

筒井康隆「創作の極意と掟」

これは作家としての遺言である――。作家の書くものに必ず生じる「凄味」とは? 「色気」の漂う作品、人物、文章とは? 作家が恐れてはならない「淫蕩」とは? 創作歴60年の筒井康隆が初めて明かす、目から鱗の全く新しい小説作法!


野間文芸賞・新人賞発表! 山田詠美、日和聡子、山下澄人が登場

1985年に鮮烈なデビューを飾った山田詠美が、『ジェントルマン』で第65回野間文芸賞を受賞! 性犯罪者を書いてみたかったと語る彼女に、仲俣暁生が鋭く切り込むインタビューは必読です。

第34回野間文芸新人賞は日和聡子山下澄人、注目の気鋭二人が受賞しました。受賞を記念して豪華な記念インタビュー2本を掲載。選考委員・松浦理英子が見出した、日和聡子作品の「キュ-ト」さとは? 選考委員・堀江敏幸と山下澄人は、「わたし」を手掛かりに小説について語り合います。


寂聴まんだら対談 最終回

瀬戸内寂聴×島田雅彦

大好評の対談が、ついに最終回を迎えます。瀬戸内寂聴が最後に迎えるゲストは島田雅彦。晩年の清少納言を描いた、瀬戸内寂聴の最新書き下ろし小説『月の輪草子』を元に、古今の作家たちの性と老いについて赤裸々に語りつくしました。


〈創作〉

ヤマネコ・ドーム 津島佑子

〈新連載小説〉

寂しい丘で狩りをする 辻原 登

〈新連載〉

創作の極意と掟 筒井康隆

〈野間文芸賞・野間文芸新人賞発表〉

第65回野間文芸賞受賞作

「ジェントルマン」 山田詠美

受賞の言葉/選評(秋山 駿 奥泉 光 佐伯一麦 坂上 弘 高橋源一郎 津島佑子 町田 康)

第34回野間文芸新人賞受賞作

「螺法四千年記」 日和聡子

「緑のさる」 山下澄人

受賞の言葉/選評(島田雅彦 多和田葉子 星野智幸 堀江敏幸 松浦理英子)

〈記念インタビュー〉

「クレイジー・アバウト・ユー」の解明

山田詠美 聞き手・仲俣暁生

〈記念対談〉

小説の「可愛らしさ」を切り開く

松浦理英子×日和聡子

偏在する「わたし」 人称の懐かしく新しい手触り

堀江敏幸×山下澄人

〈寂聴まんだら対談 最終回〉

老いと死のデザイン 瀬戸内寂聴×島田雅彦

〈連載小説〉

三陸の海〔3〕  津村節子

屋根屋〔5〕  村田喜代子

地上生活者 第五部 邂逅と思索〔11〕   李 恢成

晩年様式集(イン・レイト・スタイル)〔12〕   大江健三郎

夜は終わらない〔17〕   星野智幸

燃える家〔27〕   田中慎弥

未明の闘争〔39〕   保坂和志

〈連載評論〉

フランス文学と愛 最終回   野崎 歓

皇后考〔4〕  原 武史

〈世界史〉の哲学〔46〕   大澤真幸

〈連載〉

現代短歌ノート〔34〕   穂村 弘

「生」の日ばかり〔46〕   秋山 駿

映画時評〔49〕   蓮實重彦

〈随筆〉

夢の話  河野多惠子

二つの詩から  谷川俊太郎

ネコと虫と  養老孟司

なぜ「書くこと」は「読むこと」なのか  諏訪哲史

〈私のベスト3〉

「京都駅」の魔術 好きな建築ベスト3  三浦雅士

女子校で教わったこと  鹿島田真希

最近、想像が思わず膨らんだ、街で見かけた人  本谷有希子

〈書評〉

「分人」という希望(『空白を満たしなさい』平野啓一郎)   苅部 直

「途方もない虫」を夢見るインプロヴィゼーション(『虫樹音楽集』奥泉 光)   清水良典

この森を抜け出たら(『惑いの森~50ストーリーズ~』中村文則)   谷崎由依

変貌の兆し(『水瓶』川上未映子)   山城むつみ

〈創作合評〉

高橋源一郎+富岡幸一郎+海猫沢めろん

「御命授天纏佐左目谷行」日和聡子(群像2012年12月号)

「トゥンブクトゥ」山下澄人(文學界2012年12月号)

「わたしの小春日和」滝口悠生(新潮2012年12月号)