この“現実”を文学は描き得るのか?

高橋源一郎「恋する原発」

大震災チャリティーAVを作るために奮闘する男たちの愛と冒険と魂の物語。最高に不謹慎で最高に切ない高橋源一郎の問題作、380枚一挙掲載です!


私はふたたび佐渡へ赴く 長嶋 有「スリーナインで大往生」

言葉が迸る気鋭の最新作 木下古栗「Tシャツ」

祖父の納骨のため、風変わりな伯父と一緒に私はふたたび佐渡へ赴いた――。(長嶋 有「スリーナインで大往生」) 

ハワードが再び日本にやって来たワケとは!?(木下古栗「Tシャツ」


群像新人文学賞受賞者による刺激的論考

田中弥生「論理のエチュード」 武田将明「断端のノスタルジア」

「野球部もの」の枠組みが露わにする鹿島田作品の密室的関係。(田中弥生

内面なき虚無的な時代に、小説の困難はいかに克服されるのか。(武田将明


谷崎潤一郎賞受賞作『半島へ』創作秘話

稲葉真弓 聞き手・松永美穂

『半島へ』の舞台、志摩――そこは森と海、虚と実が同居する運命の場所。稲葉真弓が谷崎潤一郎賞受賞作の創作秘話を、松永美穂と語り合います。


話題の長編『すべて真夜中の恋人たち』刊行!

川上未映子 聞き手・武田将明

ある光のもとでしか見えないものがある――。川上未映子『すべて真夜中の恋人たち』で響き合う声なき人々の物語に、武田将明が迫ります。


〈創作〉

恋する原発  高橋源一郎

スリーナインで大往生  長嶋 有

Tシャツ  木下古栗

〈評論〉

論理のエチュード――鹿島田真希『来たれ、野球部』  田中弥生

断端のノスタルジア――平野啓一郎と現代文学の条件  武田将明

〈インタビュー〉

奇跡の地、半島を描く愉悦  
稲葉真弓 聞き手・松永美穂

恋愛の一瞬の煌めきを言葉にする  
川上未映子 聞き手・武田将明

〈連載小説〉

夜は終わらない〔3〕  星野智幸

雲をつかむ話〔10〕  多和田葉子

燃える家〔13〕  田中慎弥

昼田とハッコウ〔21〕  山崎ナオコーラ

未明の闘争〔25〕  保坂和志

〈連載評論〉

安部公房を読む〔11〕  苅部 直

〈世界史〉の哲学〔32〕  大澤真幸

〈連載〉

会社員小説をめぐって〔17〕  伊井直行

現代短歌ノート〔20〕  穂村 弘

「生」の日ばかり〔32〕  秋山 駿

映画時評〔35〕  蓮實重彦

〈随筆〉

わが被災の記  加賀乙彦

この薄い地表の夏  管 啓次郎

群像について  木下直之

〈私のベスト3〉

我が人生最良の日々  磯崎憲一郎

あの喫茶店にもう一度  本多正一

時給ゼロの仕事  藤代 泉

〈書評〉

繊細で、些細な共感(『五十鈴川の鴨』竹西寛子)  川村 湊

二つの風景を抱えて生きる(『神様 2011』川上弘美)  古川日出男

あちら側から踏み越えてくるもの(『馬たちよ、それでも光は無垢で』古川日出男)  仲俣暁生

恋愛臭なんていりません(『ニキの屈辱』山崎ナオコーラ)  阿部公彦

魅惑し翻弄する《偽物語》(『塔の中の女』間宮 緑)  佐々木 敦

〈創作合評〉

 三浦雅士+鹿島田真希+鴻巣有希子

「きなりの雲」石田 千(群像2011年10月号)

「お神さん」太田靖久(文學界2011年10月号)

「道連れ」北野道夫(新潮2011年10月号)