歳時創作シリーズ 参 季・憶 Ki-Oku

村田喜代子「雷乃発声」 滝口悠生「虹始見」 橋本 治「牡丹華」

日に、日に、大気は動き、星は移ろう。春のただなかにいる。作家の想像力で繫ぐひととせ――二十四節気七十二候――の季節の記憶。一年をとおした読み切り掌篇大特集。歳時創作シリーズ「季・憶 Ki-Oku」。第3弾は村田喜代子「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」、滝口悠生「虹始見(にじはじめてあらわる)」、橋本治「牡丹華(ぼたんはなさく)」 


中篇120枚

岡本学「俺の部屋からは野球場が見える」

この世界に神なんていない――そう言い続けた旧友から届いた、奇妙な書き出しで始まる手紙。定期的に送られてくる便りには、名も無き投手の活躍が記されていた。手紙の内容に惹かれていく男が行きついた世界とは……岡本学の中篇120枚「俺の部屋からは野球場が見える」


中篇110枚

四元康祐「尿道カテーテルをつけたまま詩が書けるか?」

前立腺ガンの手術は成功。尿道カテーテルとともに過ごすベッドで、詩人は詩を書き始める。そう、輸精管も取り去られたいま、射精の代わりに言葉を紡ぎ出すのだ! ガン発見からの顚末を詩とともに綴る連作シリーズ第2弾、四元康祐の中篇110枚「尿道カテーテルをつけたまま詩が書けるか?」


追悼 石牟礼道子

2月10日に逝去した作家・石牟礼道子。工場廃水の水銀が生んだ文明の病・水俣病の被害者に寄り添った『苦海浄土』、天草・島原の乱を描いた『春の城』……数々の傑作を残した石牟礼と交流のあった二人の作家による追悼文を掲載。町田康「春の城」、いとうせいこう「銀河」


連続対談

いとうせいこう「今夜、笑いの数を数えましょう」

第4回 枡野浩一

いとうせいこうの連載対談シリーズ「今夜、笑いの数を数えましょう」。笑いとは何か? をテーマに、毎回各界で活躍するゲストを招き、トークバトルを繰り広げる。第四回のゲストは歌人の枡野浩一。お互いの笑いの体験遍歴を軸に、新たな「笑いの定義」の策定に挑む!


〈歳時創作シリーズ 弐〉季・憶 Ki-Oku

雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)

                    村田喜代子

虹始見(にじはじめてあらわる)      滝口悠生

牡丹華(ぼたんはなさく)         橋本 治

〈中篇120枚〉

俺の部屋からは野球場が見える  岡本 学

〈中篇110枚〉

尿道カテーテルをつけたまま

詩が書けるか?         四元康祐

〈追悼 石牟礼道子〉

春の城             町田 康

銀河           いとうせいこう

〈連作〉

この道             古井由吉

枯れかけた蔓草         黒井千次

地上生活者 第六部 最後の試み〔8〕

                李 恢成

ピエタとトランジ〈完全版〉〔9〕藤野可織

〈連載対談〉

今夜、笑いの数を数えましょう

 いとうせいこう   第4回 枡野浩一

〈リレーエッセイ「私と大江健三郎」〉

おぼえていることと

勝手にかんがえていること   伊坂幸太郎

〈連載小説〉

おおきな森〔4〕  古川日出男

二月のつぎに七月が〔12〕  堀江敏幸

山海記〔16〕  佐伯一麦

ブロークン・ブリテンに聞け  ブレイディみかこ

レンマ学〔3〕  中沢新一

出雲神話論〔7〕  三浦佑之

人間とは何か                   ──フランス文学による感情教育──〔9〕中条省平

たましいを旅するひと──河合隼雄〔14〕 若松英輔

〈世界史〉の哲学〔102〕  大澤真幸

現代短歌ノート〔95〕  穂村 弘

〈随筆〉

メルボルンジャーナル2018夏  岩城けい

新作予告  円城 塔

アイ・ハヴ・ア・シガレット 藤田祥平

脾臓と兎  壇 蜜

編集ども集まった!  藤野千夜

長崎三冊  古川真人

寄食者のエチカ  星野太

〈書評〉

 批評というサブカルチャー──『現代日本の批評 2001-2016』を読んで              (『現代日本の批評 2001-2016』東 浩紀、市川真人、大澤 聡、佐々木 敦、さやわか)三浦雅士

個をめぐる境界線(『焰』星野智幸)中島岳志

ハック・フィンの声を、いま、聴くということ   (『ハックルベリー・フィンの冒けん』マーク・トウェイン 柴田元幸訳)谷崎由依

寄り添うのではなく(『伴走者』浅生 鴨)瀧井朝世

〈創作合評〉

藤沢 周×松永美穂×江南亜美子

「静かに、ねぇ、静かに」本谷有希子                   (群像2018年3月号)

「羽衣子」木村紅美(すばる2018年3月号)

「もう『はい』としか言えない」松尾スズキ                (文學界2018年3月号)