歳時創作シリーズ  捌 季・憶 Ki-Oku 8 松浦寿輝「地始凍」 柳 美里「朔風払葉」 堀江敏幸「熊蟄穴」

歳時創作シリーズ 漆 季・憶 Ki-Oku 7 
山下澄人「水始涸」 川上弘美「蟋蟀在戸」 藤野千夜「霎時施」 

樹木は葉を落とし、地上の視界は奥行きを増す。冬の静けさは空のはて、宇宙と時間の広がりを夢想させる。作家の想像力で繫ぐひととせ――二十四節気七十二候――の季節の記憶。一年をとおした好評読み切り掌篇大特集、堂々完結。松浦寿輝「地始凍」(ちはじめてこおる)、柳美里「朔風払葉」(きたかぜこのはをはらう)、堀江敏幸「熊蟄穴」(くまあなにこもる)


創作  金子薫「壺中に天あり獣あり」

新連載
瀬戸内寂聴「その日まで」

言葉によって造られる迷宮のなか、光は当て所なく歩き続けていた――迷宮に幽閉された登場人物たちは外に憧れ、模倣し、想像力を頼りに自らの世界を築こうとする。本誌初登場の気鋭、小説とは何かを問う野心作。金子薫「壺中に天あり獣あり」(220枚)


新連載 佐々木敦「全体論と有限 ーひとつの「小説」論ー」

今すでにここには何もかもの全てがあり、「全て」がある――これは来たるべき「小説」のプログラム。『新しい小説のために』をさらに深化させる批評家の新たな試み。小説の、思考の可能性を広げる、佐々木敦の渾身の新連載評論「全体論と有限 ―ひとつの「小説」論―」

石原慎太郎「湘南夫人」
巨大な企業グループを擁する北原家は温暖な湘南の台地に邸宅を構えている。三代目が早世した後の一族の関係は複雑に入り組み変化の兆しが仄見える。石原慎太郎の新連載小説「湘南夫人巨大な企業グループを擁する北原家は温暖な湘南の台地に邸宅を構えている。三代目が早世した後の一族の関係は複雑に入り組み変化の兆しが仄見える。石原慎太郎の新連載小説「湘南夫人」

特別対談 高橋源一郎×平田オリザ「滅びゆく文学、しぶとい文学」

戦後文学はなぜかくも読まれなくなったのか。戦後文学のような道を、純文学も進むのか。『今夜はひとりぼっちかい? 日本文学盛衰史 戦後文学篇』をめぐって、演劇と小説の両岸から、日本社会の問題をも包括した刺激的な対話が始まる。高橋源一郎×平田オリザの特別対談「滅びゆく文学、しぶとい文学」

病院のガラスの自動扉がゆっくりと開く。その扉を潜るたびに巡礼者ダンテが「地獄の門」を通り抜けるシーンを詩人は思い出す。
わが神曲・放射線 病院のガラスの自動扉がゆっくりと開く。その扉を潜るたびに巡礼者ダンテが「地獄の門」を通り抜けるシーンを詩人は思い出す。わが神曲・放射線          四元康祐*

連続対談完結 いとうせいこう「今夜、笑いの数を数えましょう」(第六回 きたろう)

特別対談
筒井康隆×蓮實重彦「同時代の大江健三郎」特別対談

笑いとは何か? をテーマに、毎回各界で活躍するゲストを招き、トークバトルを繰り広げるいとうせいこうの連載対談シリーズ「今夜、笑いの数を数えましょう」がついに最終回。ゲストは「師匠」である、きたろう。お互いの笑いの体験遍歴を軸に、新たな「笑いの定義」の策定に挑む!


〈歳時創作シリーズ 捌〉季・憶 Ki-Oku

地始凍(ちはじめてこおる)  松浦寿輝

朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)  柳 美里

熊蟄穴(くまあなにこもる)  堀江敏幸

〈創作220枚〉

壺中に天あり獣あり  金子 薫

〈新連載評論〉

全体論と有限 ーひとつの「小説」論ー  佐々木 敦

〈特別対談〉

滅びゆく文学、しぶとい文学  高橋源一郎×平田オリザ

〈連続対談完結〉

今夜、笑いの数を数えましょう  

  いとうせいこう 第六回 きたろう   

〈連載完結〉

人外(にんがい)  松浦寿輝

〈連載〉

その日まで〔4〕  瀬戸内寂聴

湘南夫人〔4〕  石原慎太郎

鉄の胡蝶は歳月に夢に記憶を彫るか〔4〕  保坂和志

帝国の黄昏〔6〕  花村萬月

御社のチャラ男〔7〕 絲山秋子

おおきな森〔11〕  古川日出男

ブロークン・ブリテンに聞け〔9〕 ブレイディみかこ

レンマ学〔10〕  中沢新一

出雲神話論〔14〕  三浦佑之

人間とは何か                  ──フランス文学による感情教育──〔16〕中条省平

〈世界史〉の哲学〔109〕  大澤真幸

現代短歌ノート〔102〕  穂村 弘

〈随筆〉

KY園芸百科  伊藤比呂美

くぐる  藤代 泉

前橋での読書会  上原 隆

流され  渡辺恭彦

〈書評〉

文学の「言葉」の生まれる所(『今夜はひとりぼっちかい? 日本文学盛衰史 戦後文学篇』高橋源一郎)  富岡幸一郎

おとぎ話が跳ねる経験とレトロ未来(『ハレルヤ』保坂和志)  古谷利裕

ポハピピンポボピア星人は恋するか(『地球星人』村田沙耶香)  加藤典洋

「秘密の花園」にたどり着くために(『ブルーハワイ』青山七恵)  安藤礼二

〈創作合評〉

大竹昭子×清水良典×岩川ありさ

「鳥居」石田 千(文學界2018年10月号)

「象牛」石井遊佳(新潮2018年10月号)

「春、死なん」紗倉まな(群像2018年10月号)