巻頭特集 

大江健三郎の〈現代性〉Ⅱ

「大江健三郎全小説」がついに完結。野心的な評論特集第二弾。巻頭特集 大江健三郎の〈現代性〉Ⅱ 工藤庸子「ドン・キホーテからロリータへーー大江健三郎と「晩年の仕事(レイト・ワーク)」」 高原到「テロリストが、生まれるーー「セヴンティーン」「政治少年死す」試論」 成田龍一「方法としての「書き直し」・序説ーーいま、大江健三郎を読むこと」


創作 

舞城王太郎「畏れ入谷の彼女の柘榴」 藤代泉「楓橋夜泊」 野口武彦「崩し将棋」

妻の不思議な妊娠、息子の光る指。俺は謎に直面する。愛と家族を求めて。舞城王太郎の創作「畏れ入谷の彼女の柘榴」。大陸のバスに揺られ、一体どこへ向かうのか。藤代泉の創作「楓橋夜泊」。幕末江戸を舞台に上野の悪童連がみた景色を描く、野口武彦の創作「崩し将棋」

創作
藤代 泉「藍色」、小林エリカ「父たちの冒険 The Adventures of Fathers」、李 琴峰「セイナイト」、
評論
矢野利裕「無数のざわめきとともに騒げ!――いとうせいこう論」、石橋正孝「絵画・推理・歴史――シャーロック・ホームズの「歴史戦」」
アメリカで最も権威のある文学賞「全米図書賞」の翻訳文学部門に多和田葉子氏の「献灯使」(翻訳:マーガレット満谷/初出:「群像」2014年8月号)が選ばれた。受賞記念を記念して、阿部公彦「檻の中のライオン」、都甲幸治「死より詩を――多和田葉子の文章」、小澤英実「パフォームする言葉たち」を掲載!

小特集 

島本理生の世界

特集 文学にできることを Ⅰ〈短篇創作〉
瀬戸内寂聴、笙野頼子、日和聡子、高橋弘希、小山田浩子

純文学とエンタメをまたぎ、光と暗闇のあわいを見つめ続ける作家の輪郭。小特集「島本理生の世界」では、藤崎彩織との対談「小説、音楽、ジャンルを超える言葉」、島本自身によるエッセイ「『夜 は お し ま い』ーー単行本のあとがきにかえて」阿部公彦による評論「元純文学作家の職業意識」鈴木涼美による評論「穴だらけの檻の中で」を掲載。

私たちは何処から来て何処へ行くのか。何事を感じ何事を思うのか。如何に読み如何に書くのか。今、できることは何か。新シリーズ「文学にできることを」第一弾、短篇創作特集。瀬戸内寂聴「遺言」、笙野頼子「返信を、待っていた」、日和聡子「鏡」、高橋弘希「21ピース 日曜日の人々(サンデー・ピープル)〈付録と補遺〉」、小山田浩子「夜神楽の子供」

刊行記念対談 

中沢新一×島田雅彦「来たるべきヒューマニティ」 

野間文芸賞・野間文芸新人賞 受賞記念企画
随筆・橋本治 対談・金子 薫×高橋源一郎、乗代雄介×保坂和志

『レンマ学』と『君が異端だった頃』という集大成的新著を書きあげた二人による、人類の未来のための対話。中沢新一×島田雅彦「来たるべきヒューマニティ」 

第71回野間文芸賞を受賞した橋本治による随筆「『草薙の剣』――六人の主人公と七番目の男」。第40回野間文芸新人賞を受賞した金子薫と乗代雄介。金子の小説の秘密を高橋源一郎が解き明かしていく対談「小説世界を作り出す架空の言葉たち」。一方、乗代は、対談「書かない者のまなざしを忘れて書くことはできない」で保坂和志と語り合う。

論点 

四方田犬彦 福嶋亮大

多和田葉子の新連載「星に仄めかされて」

今月の「群像」の論点として、四方田犬彦「われらが〈無意識〉なる韓国」、福嶋亮大「文化史における『三体』」を掲載。


〈巻頭特集〉

大江健三郎の〈現代性〉Ⅱ

ドン・キホーテからロリータへーー大江健三郎と「晩年の仕事」  工藤庸子

テロリストが、生まれる――「セヴンティーン」「政治少年死す」試論  高原 到

方法としての「書き直し」・序説――いま、大江健三郎を読むこと 成田龍一

〈創作〉

畏れ入谷の彼女の柘榴  舞城王太郎

楓橋夜泊  藤代 泉

崩し将棋 野口武彦

〈小特集〉

島本理生の世界

小説、音楽、ジャンルを超える言葉  藤崎彩織×島本理生

『夜 は お し ま い』ーー単行本のあとがきにかえて  島本理生

元純文学作家の職業意識  阿部公彦

穴だらけの檻の中で  鈴木涼美

〈刊行記念対談〉

来たるべきヒューマニティ  中沢新一×島田雅彦

〈論点〉

われらが〈無意識〉なる韓国  四方田犬彦

文化史における『三体』  福嶋亮大

〈連載完結〉

帝国の黄昏〔16〕  花村萬月

〈連作〉

会いに行ってーー静流藤娘紀行〔4〕  笙野頼子

〈連載〉

チーム・オベリベリ〔12〕  乃南アサ

おおきな森〔14〕   古川日出男
二月のつぎに七月が〔20〕  堀江敏幸
ブロークン・ブリテンに聞け Listen to Broken Britain〔12〕ブレイディみかこ
出雲神話論〔17〕  三浦佑之

鉄の胡蝶は歳月の記憶に夢は彫るか〔16〕  保坂和志

おおきな森〔23〕   古川日出男

ブロークン・ブリテンに聞け Listen to Broken Britain〔21〕ブレイディみかこ

愚行の賦〔4〕  四方田犬彦

全体論と有限 ーひとつの「小説」論ー〔12〕 佐々木 敦

人間とは何か──フランス文学による感情教育──〔28〕   中条省平

〈世界史〉の哲学〔120〕  大澤真幸

現代短歌ノート〔114〕  穂村 弘

〈随筆〉   

Nの油絵  向井康介

気づかないふりでまわす信頼と友情  小川さやか

体重計が測るもの  久保友香

分解者としての歴史学者  藤原辰史

感じたらこの法螺貝を吹いてください  福尾 匠

新しいアメリカの風景  ミヤギフトシ

〈書評〉

小説の神との格闘(『格闘』髙樹のぶ子)  清水良典

アイデンティティとシティズンシップの狭間で(『「差別はいけない」とみんないうけれど。』綿野恵太)  千葉雅也  

記憶に隠された静かな怒り(『カム・ギャザー・ラウンド・ピープル』高山羽根子)  長瀬 海

〈創作合評〉 

東 直子×宮下 遼×町屋良平

「百の剣」倉数 茂(「群像」2019年10月号)

「アフロディーテの足」太田靖久(「群像」2019年10月号)

「仮の林」牧田真有子(「文學界」2019年10月号)