創作

乗代雄介「最高の任務」 紗倉まな「ははばなれ」 高原英理「正四面体の華」

大学の卒業式に出ないと言ったら、なぜか家族みんなで行くことになった。どうやら亡き叔母が関係しているらしい。書くことでしか現実をつかまえられない少女の繊細な心情を描く気鋭の飛翔作。乗代雄介の創作「最高の任務」。母の身体に刻まれた傷痕が、「私」を過去に引き戻す、期待の作家、注目の第二短篇、紗倉まなの創作「ははばなれ」。ライターの若林は幻の作家を探し始めるーー高原英理「正四面体の華」


新連続対談

富岡幸一郎×佐藤優「近代日本150年を読み解く 明治篇」

一方向に流れる時間=クロノスと、歴史上の区切りとなる時間=カイロスの交点には何が起こるのか。(神学)と〈文学〉の視点から歴史を紐解く。連続対談新シリーズ開幕。富岡幸一郎×佐藤優「近代日本150年を読み解く 明治篇」

創作
藤代 泉「藍色」、小林エリカ「父たちの冒険 The Adventures of Fathers」、李 琴峰「セイナイト」、
評論
矢野利裕「無数のざわめきとともに騒げ!――いとうせいこう論」、石橋正孝「絵画・推理・歴史――シャーロック・ホームズの「歴史戦」」
アメリカで最も権威のある文学賞「全米図書賞」の翻訳文学部門に多和田葉子氏の「献灯使」(翻訳:マーガレット満谷/初出:「群像」2014年8月号)が選ばれた。受賞記念を記念して、阿部公彦「檻の中のライオン」、都甲幸治「死より詩を――多和田葉子の文章」、小澤英実「パフォームする言葉たち」を掲載!

小特集 

映画「つつんで、ひらいて」公開

特集 文学にできることを Ⅰ〈短篇創作〉
瀬戸内寂聴、笙野頼子、日和聡子、高橋弘希、小山田浩子

3年通い詰めて撮り続けた若き映画監督が切り取る「装幀者」菊地信義の姿とは――。映画「つつんで、ひらいて」の監督・広瀬奈々子と西川美和の対談「装幀が語り始めるとき」若松英輔のエッセイ「コトバを装幀するひと」

私たちは何処から来て何処へ行くのか。何事を感じ何事を思うのか。如何に読み如何に書くのか。今、できることは何か。新シリーズ「文学にできることを」第一弾、短篇創作特集。瀬戸内寂聴「遺言」、笙野頼子「返信を、待っていた」、日和聡子「鏡」、高橋弘希「21ピース 日曜日の人々(サンデー・ピープル)〈付録と補遺〉」、小山田浩子「夜神楽の子供」

第63回群像新人評論賞発表

野間文芸賞・野間文芸新人賞 受賞記念企画
随筆・橋本治 対談・金子 薫×高橋源一郎、乗代雄介×保坂和志

新選考委員の東浩紀、山城むつみに加え、前回から引き続き、大澤真幸が選考した第63回群像新人評論賞を発表。応募総数201篇。選考の結果は――。

第71回野間文芸賞を受賞した橋本治による随筆「『草薙の剣』――六人の主人公と七番目の男」。第40回野間文芸新人賞を受賞した金子薫と乗代雄介。金子の小説の秘密を高橋源一郎が解き明かしていく対談「小説世界を作り出す架空の言葉たち」。一方、乗代は、対談「書かない者のまなざしを忘れて書くことはできない」で保坂和志と語り合う。

論点 

武田砂鉄「「反五輪」に立ち返る」

多和田葉子の新連載「星に仄めかされて」

今月の「群像」の論点として、武田砂鉄「「反五輪」に立ち返る」を掲載。


〈創作〉

最高の任務  乗代雄介

ははばなれ  紗倉まな

正四面体の華 高原英理

〈新連続対談〉

近代日本150年を読み解く 明治篇 富岡幸一郎×佐藤優

〈小特集〉

装幀が語り始めるとき  西川美和×広瀬奈々子

コトバを装幀するひと  若松英輔

〈発表〉

群像新人評論賞発表 

選評 東浩紀 大澤真幸 山城むつみ

〈論点〉

「反五輪」に立ち返る  武田砂鉄

〈追悼 室井光広〉

「田舎者」の世界文学

〈連作〉

ヒカリ文集〔2〕  松浦理恵子

〈最終回200枚〉

おおきな森〔24〕  古川日出男

〈連載完結〉

会いに行って――静流藤娘紀行〔5〕  笙野頼子

〈連載〉

その日まで〔14〕  瀬戸内寂聴

チーム・オベリベリ〔13〕  乃南アサ

鉄の胡蝶は歳月の夢は記憶に彫るか〔17〕  保坂和志

二月のつぎに七月が〔24〕  堀江敏幸

ブロークン・ブリテンに聞け Listen to Broken Britain〔22〕ブレイディみかこ

LA・フード・ダイアリー〔3〕  三浦哲哉

おおきな森〔14〕   古川日出男
二月のつぎに七月が〔20〕  堀江敏幸
ブロークン・ブリテンに聞け Listen to Broken Britain〔12〕ブレイディみかこ
出雲神話論〔17〕  三浦佑之

愚行の賦〔5〕  四方田犬彦

全体論と有限 ーひとつの「小説」論ー〔13〕 佐々木 敦

人間とは何か──フランス文学による感情教育──〔29〕   中条省平

〈世界史〉の哲学〔121〕  大澤真幸

現代短歌ノート〔115〕  穂村 弘

〈随筆〉   

杜氏の言葉  星野概念

サンキュー、だけをただくり返す  井戸川射子

AIと自然愚鈍性  石角友愛

架空といえども  野木萌葱

ノンフィクションと定型  高橋ユキ

〈書評〉

「心ない聞き上手」がヒラク世界の絶頂(『オーガ(ニ)ズム』阿部和重)  青山真治

亀のように泣く(『あとは切手を、一枚貼るだけ』小川洋子、堀江敏幸)  くどうれいん  

誰でもあり、誰でもない者(『某』川上弘美)  江南亜美子

想像したら存在する(『私は幽霊を見ない』藤野可織)  大前粟生

健忘症と変拍子(『記憶の盆踊り』町田康)  矢野利裕

「鎌倉」という観測点から(『平成その日その日 鎌倉日記Ⅲ 2006-2019』三木卓)  富岡幸一郎

人体の組成と思想、冒険(『遠い他国でひょんと死ぬるや』宮内悠介)  高山羽根子

境界を跨ぐ人、境界で躓く人(『試される民主主義』ヤン=ヴェルナー・ミュラー)  山本圭

〈創作合評〉 

東 直子×宮下 遼×町屋良平

「幼な子の聖戦」木村友祐(「すばる」2019年11月号)

「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」(「文藝」2019年冬季号)

「楓橋夜泊」藤代泉(「群像」2019年11月号)