創作 今村夏子「とんこつQ&A」

大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまでは――。今村夏子の創作「とんこつQ&A」

とんこつQ&A  今村夏子
大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまでは―大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまでは――。今村夏子の創作「とんこつQ&A」

批評総特集 「論」の遠近法  東浩紀 安藤礼二 江南亜美子 大澤信亮 小田原のどか 樫村晴香 柄谷行人 高原到 福尾匠 古川日出男 星野太 町屋良平 綿野恵太

「危機の時代」の先にある、(いくつかの)バニシング・ポイントを見つめる。群像批評総特集「「論」の遠近法」。東浩紀「考えることを守る」、安藤礼二「井筒俊彦 ディオニュソス的人間の肖像」、江南亜美子「ふたたび世界へと戻ってくるために――崔実『pray human』論」、大澤信亮「非人間」、小田原のどか「彫刻の問題――加藤典洋、吉本隆明、高村光太郎から回路をひらく」、樫村晴香「自分が死ぬとはどういうことか?――の変遷」、柄谷行人「コロナウイルスと古井由吉」、高原到「戦争の「現在形」――七〇年代生まれの作家たちの戦争小説」、福尾匠「ポシブル、パサブル――ある空間とその言葉」、古川日出男「ばば抜きのゴッサム・シティ」、星野太「パラサイト――やがて来る食客論のために」、町屋良平「ぶかぶかの風景――乗代雄介「最高の任務」」、綿野恵太「ピンカーさん、ところで、幸せってなんですか?」を掲載。


第63回 群像新人文学賞発表

優秀作 湯浅真尋「四月の岸辺」 

[特集 翻訳小説]特集 翻訳小説

三月が終われば四月になって、だからこれはつづきの物語――。中学生になった「私」は、みずからを「森のこども」と呼ぶ少女と出会う。「境界」を軽やかに超える清新なデビュー作。湯浅真尋「四月の岸辺」

 

 

[続々]
所有について 鷲田清一
〈所有〉とは固有性と譲渡可能性のあいだにあるらしい。その薄暗がりのなかで、〈わたし〉は生まれた・・・・・・。「ほかならぬ自分のものなるがゆえに、意のままにできる」というのは、ある種の迷妄ではないのか?
ロック、ルソー以来、近代を通底する難題(アポリア)に挑む哲学者の、積年の思索の結晶化に読者は立ち会うことになる。
ガザ、西岸地区、アンマン――「国境なき医師団」を見に行く いとうせいこう
2019年11月、『国境なき医師団』の活動に密着すべくイスラエルからガザ地区に向かった著者が目にしたものとは――。アメリカとイランの緊張状態が続くなか、「世界の今」を届ける短期集中ルポルタージュ。
2011―2021 視えない線の上で 石戸諭
常に既視感があった。2011年3月11日からの出来事は、未来を先取りしていたのではないか――。気鋭のジャーナリストが真摯な視線で描き出す「震災後の世界」。
辺境図書館 皆川博子
この辺境図書館には、皆川博子館長が蒐集してきた名作・稀覯本が収められている――人気連載が「群像」に転

創作 井戸川射子「膨張」

よく建物なんて作って、持っているな――アドレスホッパーのあいりがたゆたう街と人。情景を鮮やかに映し出す、中原中也賞受賞詩人の初小説。井戸川射子の創作「膨張」


追悼 井波律子

5月13日、「三国志演義」「水滸伝」などの翻訳でも知られる、中国文学者の井波律子が亡くなった。三浦雅士による追悼文「破壊と創造の女神」


〈創作〉

〈新連載小説〉
ゴッホの犬と耳とひまわり  長野まゆみ
〈新年短篇特集〉
見るな  瀬戸内寂聴
焚書類聚  皆川博子
タンパク  高樹のぶ子
カズイスチカ  高橋源一郎
星を送る  高村 薫
漏斗と螺旋  山尾悠子
UFOとの対話  保坂和志
恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ  川上弘美
ぶつひと、ついにぶたにならず  小池昌代
わたし舟  多和田葉子
未の木  飛 浩隆
神xyの物語  町田 康
我が人生最悪の時  磯﨑憲一郎
M――「怨む御霊」考  古川日出男
猿を焼く  東山彰良
Green Haze  阿部和重
あら丼さん 長嶋 有
最後の恋  上田岳弘
クレペリン検査はクレペリン検査の夢を見る  松田青子
トーチカ  藤野可織
隕石  滝口悠生
猪垣  青山七恵
ほんのこども  町屋良平
目白ジャスミンティー  山田由梨
〈野間文芸賞・野間文芸新人賞発表〉
第72回野間文芸賞受賞作
「人外」  松浦寿輝
第41回野間文芸新人賞受賞作
「神前酔狂宴」  古谷田奈月
「デッドライン」  千葉雅也
受賞のことば/選評(小川洋子 島田雅彦 高橋源一郎 長嶋 有 保坂和志 星野智幸〈新連載小説〉

とんこつQ&A  今村夏子

膨張  井戸川射子  

〈第63回群像新人文学賞発表〉

〈優秀作〉

四月の岸辺  湯浅真尋

受賞の言葉

選評 柴崎友香、高橋源一郎、多和田葉子、野崎歓、松浦理英子

〈批評総特集〉

「論」の遠近法

考えることを守る  東浩紀

井筒俊彦――ディオニュソス的人間の肖像  安藤礼二  

ふたたび世界へと戻ってくるために――崔実『pray human』論  江南亜美子

非人間  大澤信亮

彫刻の問題――加藤典洋、吉本隆明、高村光太郎から回路をひらく  小田原のどか

自分が死ぬとはどういうことか?――の変遷  樫村晴香

コロナウイルスと古井由吉  柄谷行人 

戦争の「現在形」――七〇年代生まれの作家たちの戦争小説  高原到

ポシブル、パサブル――ある空間とその言葉  福尾匠

ばば抜きのゴッサム・シティ  古川日出男

パラサイト――やがて来る食客論のために  星野太

ぶかぶかの風景――乗代雄介「最高の任務」  町屋良平

ピンカーさん、ところで、幸せってなんですか?  綿野恵太

〈連載評論〉

ショットとは何か〈2〉  蓮實重彦

〈ノンフィクション〉

2011―2021 視えない線の上で   石戸諭

〈短期集中ルポ〉

ガザ・西岸地区・アンマン⑤「国境なき医師団」を見に行く  いとうせいこう

〈追悼 井波律子〉

破壊と創造の女神  三浦雅士

〈連載〉

ゴッホの犬と耳とひまわり〔7〕  長野まゆみ

鉄の胡蝶は夢に記憶に歳月に彫るか〔23〕  保坂和志

二月のつぎに七月が〔28〕  堀江敏幸

ブロークン・ブリテンに聞け Listen to Broken Britain〔29〕  ブレイディみかこ

ハロー、ユーラシア〔2〕  福嶋亮大

薄れゆく境界線 現代アメリカ小説探訪〔2〕  諏訪部浩一

「近過去」としての平成〔4〕  武田砂鉄

「ヤッター」の雰囲気〔4〕  星野概念

星占い的思考〔4〕  石井ゆかり

所有について〔5〕  鷲田清一

辺境図書館〔5〕  皆川博子

国家と批評〔5〕  大澤聡

LA・フード・ダイアリー〔10〕  三浦哲哉

現代短歌ノート〔122〕  穂村 弘

私の文芸文庫〔7〕  綿矢りさ

極私的雑誌デザイン考〔6〕  川名潤

〈随筆〉

変なTシャツを着ている  imdkm

腰田低男氏の人生 上野誠

さよりとこより 長田杏奈

彼女の本も旅にでる 清水チナツ

確率を上げる(鷺ノ山)  長谷川新

かさぶたは、時おり剥がれる  堀江栞

〈書評〉

このパパを見よ!(『パパいや、めろん』海猫沢めろん 6月22日頃刊行)  野崎歓

異人に向かう優しい眼差し(『よそ者たちの愛』テレツィア・モーラ)  池田信雄

知と戯れる「物理の聖典」(『帝国』花村萬月)  豊﨑由美