戦争特集 松浦寿輝 高橋源一郎 朝吹真理子 小田原のどか 金子遊 酒寄進一 高原到 いとうせいこう

巻頭特集は「戦争への想像力」。松浦寿輝の一挙掲載「香港陥落」。高橋源一郎の創作「ダン吉の戦争」。朝吹真理子のエッセイ「死に顔を「写ルンです」で」。批評は、小田原のどか「不可視の記念碑」、金子遊「戦場のホモ・ルーデンス」、酒寄進一「ドイツ児童文学とナチズム」、高原到「日本近代戦争の起源と終焉――「肉弾」から「特攻」へ」。そして、いとうせいこうのルポ「ガザ・西岸地区・アンマン 「国境なき医師団」を見に行く」が最終回。

とんこつQ&A  今村夏子
大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまでは―大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまでは――。今村夏子の創作「とんこつQ&A」

新連載 松田青子「日常の横顔」 

去年の十月の終わり、私は人形町のホテルで自主缶詰をしていた――日常に潜む「横顔」を描く、新連載エッセイ。松田青子「日常の横顔」。


創作 米澤穂信 石倉真帆

[特集 翻訳小説]特集 翻訳小説

緊急事態宣言下でも、もちろん日常は続いてゆく。とある食卓で生まれた「法律」とは。米澤穂信の掌編「バラ法」。一九歳だった。あの夏から十一年、決して忘れることのできない出来事。新鋭による受賞第一作。石倉真帆の中篇「夏の終わりかた」

[続々]
所有について 鷲田清一
〈所有〉とは固有性と譲渡可能性のあいだにあるらしい。その薄暗がりのなかで、〈わたし〉は生まれた・・・・・・。「ほかならぬ自分のものなるがゆえに、意のままにできる」というのは、ある種の迷妄ではないのか?
ロック、ルソー以来、近代を通底する難題(アポリア)に挑む哲学者の、積年の思索の結晶化に読者は立ち会うことになる。
ガザ、西岸地区、アンマン――「国境なき医師団」を見に行く いとうせいこう
2019年11月、『国境なき医師団』の活動に密着すべくイスラエルからガザ地区に向かった著者が目にしたものとは――。アメリカとイランの緊張状態が続くなか、「世界の今」を届ける短期集中ルポルタージュ。
2011―2021 視えない線の上で 石戸諭
常に既視感があった。2011年3月11日からの出来事は、未来を先取りしていたのではないか――。気鋭のジャーナリストが真摯な視線で描き出す「震災後の世界」。
辺境図書館 皆川博子
この辺境図書館には、皆川博子館長が蒐集してきた名作・稀覯本が収められている――人気連載が「群像」に転

論点 片岡大右 高桑和巳 伊達聖伸 星野太

[論点]は片岡大右「未来を開く――デヴィッド・グレーバーを読む」、高桑和巳アガンベンのコロナ発言とズレ」、伊達聖伸「男性性の探究と #MeToo運動」、星野太「加速主義をめぐる覚書――二一世紀の現代思想史のために」。

[批評]
“ケアの倫理”とエンパワメント――ヴァージニア・ウルフから多和田葉子まで  小川公代
本質主義的な見方から脱却し、弱者をエンパワーするために欠かせない要素――「ケアの倫理」をウルフやキーツなどの文学作品から考察する。
失われた「戦争」を求めて――中上健次と村上春樹  高原到
敗戦直後に生まれた対照的な二人の作家は、「戦争」を書く際に「異界」に踏み出さざるを得なかった。
非人間  大澤信亮
ショットとは何か  蓮實重

連載完結 ブレイディみかこ 三浦哲哉

ブレイディみかこ「ブロークン・ブリテンに聞け」と三浦哲哉「LA・フード・ダイアリー」が完結!

大人と子供のコロナ世界  海猫沢めろん
国家とアナキズム  松村圭一郎

〈戦争への想像力〉

〈新連載小説〉
ゴッホの犬と耳とひまわり  長野まゆみ
〈新年短篇特集〉
見るな  瀬戸内寂聴
焚書類聚  皆川博子
タンパク  高樹のぶ子
カズイスチカ  高橋源一郎
星を送る  高村 薫
漏斗と螺旋  山尾悠子
UFOとの対話  保坂和志
恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ  川上弘美
ぶつひと、ついにぶたにならず  小池昌代
わたし舟  多和田葉子
未の木  飛 浩隆
神xyの物語  町田 康
我が人生最悪の時  磯﨑憲一郎
M――「怨む御霊」考  古川日出男
猿を焼く  東山彰良
Green Haze  阿部和重
あら丼さん 長嶋 有
最後の恋  上田岳弘
クレペリン検査はクレペリン検査の夢を見る  松田青子
トーチカ  藤野可織
隕石  滝口悠生
猪垣  青山七恵
ほんのこども  町屋良平
目白ジャスミンティー  山田由梨
〈野間文芸賞・野間文芸新人賞発表〉
第72回野間文芸賞受賞作
「人外」  松浦寿輝
第41回野間文芸新人賞受賞作
「神前酔狂宴」  古谷田奈月
「デッドライン」  千葉雅也
受賞のことば/選評(小川洋子 島田雅彦 高橋源一郎 長嶋 有 保坂和志 星野智幸〈新連載小説〉

香港陥落  松浦寿輝

ダン吉の戦争  高橋源一郎

死に顔を「写ルンです」で  朝吹真理子

不可視の記念碑  小田原のどか

戦場のホモ・ルーデンス  金子遊

ドイツ児童文学とナチズム  酒寄進一

日本近代戦争の起源と終焉――「肉弾」から「特攻」へ  高原到

ガザ・西岸地区・アンマン 「国境なき医師団」を見に行く〔最終回〕  いとうせいこう

〈新連載〉

日常の横顔 松田青子

〈創作〉

バラ法  米澤穂信

夏の終わりかた  石倉真帆

〈批評〉

大江健三郎と「晩年の仕事」〔3〕  工藤庸子

非人間〔3〕  大澤信亮

ショットとは何か〔4〕  蓮實重彦

〈論点〉

未来を開く――デヴィッド・グレーバーを読む  片岡大右

アガンベンのコロナ発言とズレ  高桑和巳

男性性の探究と #MeToo運動  伊達聖伸

加速主義をめぐる覚書――二一世紀の現代思想史のために  星野太

〈連続対談〉

近代日本150年を読み解く 戦後篇  富岡幸一郎×佐藤優

〈連載完結〉

ブロークン・ブリテンに聞け Listen to Broken Britain〔31〕  ブレイディみかこ
LA・フード・ダイアリー〔12〕  三浦哲哉

〈連載〉

はぐれんぼう〔2〕  青山七恵

ゴッホの犬と耳とひまわり〔9〕  長野まゆみ

鉄の胡蝶は記憶の夢の歳月は彫るか〔26〕  保坂和志

二月のつぎに七月が〔30〕  堀江敏幸

日日是目分量〔2〕  くどうれいん

Nの廻廊〔2〕  保阪正康

薄れゆく境界線 現代アメリカ小説探訪〔4〕  諏訪部浩一

ハロー、ユーラシア〔4〕  福嶋亮大

歴史の屑拾い〔5〕  藤原辰史

「近過去」としての平成〔6〕  武田砂鉄

「ヤッター」の雰囲気〔6〕  星野概念

星占い的思考〔6〕  石井ゆかり

所有について〔7〕  鷲田清一

辺境図書館〔7〕  皆川博子

〈世界史〉の哲学〔127〕  大澤真幸

現代短歌ノート〔124〕  穂村 弘

私の文芸文庫〔9〕  江國香織

極私的雑誌デザイン考〔8〕  川名潤

〈随筆〉

文芸という海――メジャーとインディペンデント出版との波間で 小澤みゆき

酒の哲学  源河亨

目覚めた者たち  シェリーめぐみ

〈書評〉

『ルポ 百田尚樹現象』石戸諭  塩田武士

『岩波新書解説総目録1938-2019』岩波新書編集部  山本貴光

『会いに行って 静流藤娘紀行』笙野頼子  吉田知子

『ワイルドサイドをほっつき歩け』ブレイディみかこ  ピーター・バラカン

『霧の彼方 須賀敦子』若松英輔  辻山良雄

〈創作合評〉

亀山郁夫×安藤礼二×日和聡子

いしいしんじ「息のかたち」(「群像」八月号)

長島有里枝「二人の計画」(「群像」八月号)

宇佐見りん「推し、燃ゆ」(「文藝」秋季号)

高橋弘希「海がふくれて」(「新潮」八月号)