ルポ一挙掲載 古川日出男「4号線と6号線と」

コロナ禍で失われた「復興五輪」の夏。私は異な人間として故郷福島をひた歩く。被災の記憶を遺すためにできることは何か。渾身のルポルタージュ。古川日出男「4号線と6号線と」

とんこつQ&A  今村夏子
大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまでは―大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまでは――。今村夏子の創作「とんこつQ&A」

創作特集 密室 上田岳弘 谷崎由依 津村記久子 長島有里枝 東山彰良 藤野可織

誰もが密室を持っている【創作特集 密室】は、上田岳弘「つくつく法師」、谷崎由依「特異点」、津村記久子「メダカと猫と密室」、長島有里枝「あなたのことを話して」東山彰良「無垢と無情」、藤野可織「積み重なる密室」を掲載。

[アンケート特集」
いま再読したい「私を変えた一冊」
64人の「私」を変えた一冊は、「あなた」を変える一冊になる。
赤堀雅秋/浅生鴨/urbansea/彩瀬まる/有賀薫/石田千/磯野真穂/伊藤比呂美/imdkm/笈入建志/大井実/大江慎也/大竹昭子/小川さやか/加賀翔/角幡唯介/片岡真実/川内有緒/河秋子/姜尚中/北村知之/小海裕美/古谷田奈月/斉藤倫/最果タヒ/酒井順子/桜庭一樹/紗倉まな/佐藤良成/柴田元幸/白石正明/スガ秀実/関口涼子/高橋久美子/滝口悠生/武田綾乃/玉城ティナ/崔実/千葉雅也/中条省平/辻田真佐憲/DJみそしるとMCごはん/tofubeats/鳥飼茜/西川美和/乗代雄介/橋本麻里/藤野千夜/古市憲寿/古川日出男/堀江栞/松本卓也/丸山俊一/溝口敦/宮城谷昌光/宮裕助/牟田都子/村田沙耶香/矢野利裕/山下洋輔/吉田篤弘/レ・ロマネスクTOBI/若松英輔/和嶋慎治

創作 井戸川射子「ここはとても速い川」

[特集 翻訳小説]特集 翻訳小説

大麦園で暮らす集は、ノートに日々を綴り始めた。ばあちゃんに俺のことを知ってもらおうと思ったから。井戸川射子の創作「ここはとても速い川」

[続々]
所有について 鷲田清一
〈所有〉とは固有性と譲渡可能性のあいだにあるらしい。その薄暗がりのなかで、〈わたし〉は生まれた・・・・・・。「ほかならぬ自分のものなるがゆえに、意のままにできる」というのは、ある種の迷妄ではないのか?
ロック、ルソー以来、近代を通底する難題(アポリア)に挑む哲学者の、積年の思索の結晶化に読者は立ち会うことになる。
ガザ、西岸地区、アンマン――「国境なき医師団」を見に行く いとうせいこう
2019年11月、『国境なき医師団』の活動に密着すべくイスラエルからガザ地区に向かった著者が目にしたものとは――。アメリカとイランの緊張状態が続くなか、「世界の今」を届ける短期集中ルポルタージュ。
2011―2021 視えない線の上で 石戸諭
常に既視感があった。2011年3月11日からの出来事は、未来を先取りしていたのではないか――。気鋭のジャーナリストが真摯な視線で描き出す「震災後の世界」。
辺境図書館 皆川博子
この辺境図書館には、皆川博子館長が蒐集してきた名作・稀覯本が収められている――人気連載が「群像」に転

特別対談 工藤庸子×尾崎真理子「女たちの大江健三郎」

「大江文学はオトコモノ」なんて、もう絶対に言わせませんーー。『大江健三郎全小説全解説』を書き上げた著者と、「晩年の仕事」として大江を論じるフランス文学者によるスリリングな対談。工藤庸子×尾崎真理子「女たちの大江健三郎」 

[批評]
“ケアの倫理”とエンパワメント――ヴァージニア・ウルフから多和田葉子まで  小川公代
本質主義的な見方から脱却し、弱者をエンパワーするために欠かせない要素――「ケアの倫理」をウルフやキーツなどの文学作品から考察する。
失われた「戦争」を求めて――中上健次と村上春樹  高原到
敗戦直後に生まれた対照的な二人の作家は、「戦争」を書く際に「異界」に踏み出さざるを得なかった。
非人間  大澤信亮
ショットとは何か  蓮實重

論点 中村和恵 信田さよ子 長谷川香 森川輝一 安田菜津紀

今月の論点は、中村和恵「隣人とわたし――『パチンコ』とジュリー・オオツカ、移民たちの物語」、信田さよ子「ドメスティック・バイオレンス」、長谷川香「儀礼空間としての都市――近代天皇制の「記憶」をめぐって――」、森川輝一「もし自粛警察の匿名ボランティアがカミュの『ペスト』を読んだら」、安田菜津紀「「優生思想」と向き合うことは、自身の中の「加害性」に気づくこと」を掲載。

大人と子供のコロナ世界  海猫沢めろん
国家とアナキズム  松村圭一郎

〈ルポ一挙掲載〉

〈新連載小説〉
ゴッホの犬と耳とひまわり  長野まゆみ
〈新年短篇特集〉
見るな  瀬戸内寂聴
焚書類聚  皆川博子
タンパク  高樹のぶ子
カズイスチカ  高橋源一郎
星を送る  高村 薫
漏斗と螺旋  山尾悠子
UFOとの対話  保坂和志
恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ  川上弘美
ぶつひと、ついにぶたにならず  小池昌代
わたし舟  多和田葉子
未の木  飛 浩隆
神xyの物語  町田 康
我が人生最悪の時  磯﨑憲一郎
M――「怨む御霊」考  古川日出男
猿を焼く  東山彰良
Green Haze  阿部和重
あら丼さん 長嶋 有
最後の恋  上田岳弘
クレペリン検査はクレペリン検査の夢を見る  松田青子
トーチカ  藤野可織
隕石  滝口悠生
猪垣  青山七恵
ほんのこども  町屋良平
目白ジャスミンティー  山田由梨
〈野間文芸賞・野間文芸新人賞発表〉
第72回野間文芸賞受賞作
「人外」  松浦寿輝
第41回野間文芸新人賞受賞作
「神前酔狂宴」  古谷田奈月
「デッドライン」  千葉雅也
受賞のことば/選評(小川洋子 島田雅彦 高橋源一郎 長嶋 有 保坂和志 星野智幸〈新連載小説〉

4号線と6号線と 古川日出男

〈創作特集〉

つくつく法師 上田岳弘

特異点 谷崎由依

メダカと猫と密室  津村記久子

あなたのことを話して 長島有里枝

向くと無情  東山彰良

積み重なる密室  藤野可織

〈創作〉

ここはとても速い川  井戸川射子

〈『大江健三郎全小説全解説』刊行記念特別対談〉

女たちの大江健三郎  工藤庸子×尾崎真理子

〈戯曲〉

君の庭  松原俊太郎 

〈chat〉

ウルフ・チャット#1 小澤みゆき×関口竜平

〈ノンフィクション〉

2011-2021 視えない線の上で〔5〕 石戸諭

〈追悼 D・グレーバー〉

「神秘的な、楽しい未来」に向けて――デイヴィッド・グレーバーを読み続けるために  片岡大右

〈論点〉

隣人とわたし――『パチンコ』とジュリー・オオツカ、移民たちの物語 中村和恵

ドメスティック・バイオレンス 信田さよ子

儀礼空間としての都市――近代天皇制の「記憶」をめぐって―― 長谷川香 

もし自粛警察の匿名ボランティアがカミュの『ペスト』を読んだら  森川輝一

「優生思想」と向き合うことは、自身の中の「加害性」に気づくこと  安田菜津紀

〈連載〉

はぐれんぼう〔4〕  青山七恵

鉄の胡蝶は夢に記憶は歳月は彫るか〔27〕  保坂和志

二月のつぎに七月が〔32〕  堀江敏幸

マルクスる思考〔2〕  斎藤幸平

硝子万華鏡〔2〕  日和聡子×ヒグチユウコ

日常の横顔〔3〕  松田青子

日日是目分量〔4〕  くどうれいん

Nの廻廊〔4〕  保阪正康

薄れゆく境界線 現代アメリカ小説探訪〔6〕  諏訪部浩一

ハロー、ユーラシア〔7〕  福嶋亮大

歴史の屑拾い〔7〕  藤原辰史

「近過去」としての平成〔8〕  武田砂鉄

「ヤッター」の雰囲気〔8〕  星野概念

星占い的思考〔8〕  石井ゆかり

所有について〔9〕  鷲田清一

辺境図書館〔9〕  皆川博子

国家と批評〔8〕  大澤聡

〈世界史〉の哲学〔128〕  大澤真幸

私の文芸文庫〔11〕  戌井昭人

極私的雑誌デザイン考〔10〕  川名潤

〈随筆〉

見えなくても声は聞こえる  小森はるか

催眠と不在証明  漆原正貴  

天文学的比喩としての他者  近内悠太

横井家墓所と横井文書  馬部隆弘

春光堀切橋散歩  三木三奈

長寿梨  山﨑修平

隣のお化け  吉田篤弘

〈書評〉

『アウア・エイジ(our age)』岡本学  長瀬海

『百年と一日』柴崎友香  佐々木敦

『人間とは何か 偏愛的フランス文学作家論』中条省平  野崎歓

『サキの忘れ物』津村記久子  伊藤氏貴  

〈創作合評〉

中条省平×松永美穂×蜂飼耳

今村夏子「嘘の道」(「群像」十月号)

黒川創「ウィーン近郊」(「新潮」十月号)

松家仁之「泡」(「すばる」十月号)