ルポ 古川日出男

故郷を歩き、全身全霊で思考せよ。国、国土、国民、国家……国が増殖する。小説家が世界を思考した渾身ルポ最終章。古川日出男「国家・ゼロエフ・浄土」。

・巻頭一挙掲載
「あなたにオススメの」 本谷有希子
「推子のデフォルト」……〈等質〉になれない子を抱えたママ友の悩みは、推子にとって最高のコンテンツだった。
「マイイベント」……巨大台風が近づきつつある川沿いのマンションで、渇幸はわくわくを抑えきれない。
・読み切り
「こんにちは赤ちゃん」 小林エリカ

創作 小林エリカ くどうれいん 関口涼子

来年はきっと、みんなで集まれるかな—-翻訳すること、書くことをめぐる文学の冒険。小林エリカの創作「最後の挨拶 His Last Bow」。十年の月日は「わたし」たちに何をもたらしたのか。気鋭の書き手による初小説。くどうれいんの創作「氷柱の声」。カタストロフのただなかで「理想の食卓」はあり得るのか。関口涼子のエッセイ「ベイルート961時間(及びそれに伴う321皿の料理)」。

・短期集中連作
「ケアの倫理とエンパワメント オスカー・ワイルドの越境するケア――三島由紀夫、多和田葉子の全人類的視点」 小川公代
・連載完結
「ショットとは何か」 蓮實重彦
・読み切り
「人間―でないもの」 樫村晴香

新連載 戸谷洋志

技術が匿名化したとき、私たちは無意識のうちに暴力にさらされる。人間の思考を抑制する「悪」の姿を見極める、戸谷洋志「スマートな悪 技術と暴力について」。

2020年のジョン・レノン
「1962年のハンバーガー」 片岡義男
「星の歌」 高橋久美子
「アミラル」 向井康介

論点 井上弘貴 上出遼平 品田知美 丸山俊一 丸山美佳

【野間文芸賞・野間文芸新人賞発表】

今月の論点は「ポリティカル・コレクトネス批判の論理と生理」(井上弘貴)、 「僕たちテレビは自ら死んでいくのか」(上出遼平)、 「母親とはどういう存在なのか——返礼なきケアの贈り手たち」(品田知美)、 「2021年 越境の旅——ノーランからキューブリックまで「教養番組」のつくり方」(丸山俊一)、 「学び/捨て去ること(アンラーン)の可能性をめぐって」(丸山美佳)を掲載。 


レポ漫画 増村十七

10周年を迎えるNHK Eテレの人気番組「100分de名著」の収録現場で、『バクちゃん』の漫画家が見つけた言葉たち。増村十七「100de名言を求めて」。

【論点】
「その警官、友人につき」 阿部大樹
「私たちは行列する——2020年アメリカ大統領選挙を見つめて」 シェリーめぐみ
「本当なのは一瞬だった」 ジョン・フリーマン 小澤身和子訳
「日本の「自粛警察」とファシズム——ドイツとの比較から考える」 田野大輔
「コミュニケーション的暴力としての、意味の占有」 三木那由他

〈ルポルタージュ〉

国家・ゼロエフ・浄土  古川日出男

見えない道標」 若松英輔
「読む」ことで巡り会いながら、通り過ぎたものと再び向き合うために――自らの生涯をたどり直す。
【創作】
「夜中目が覚めた時に必ず考える」 川上弘美
「桃息吐息」 いしいしんじ
【震災後の世界10先行掲載】
「国家・ゼロエフ・浄土」 古川日出男
【小特集 第三の新人】
・創作 「あかるい場所」 江國香織
・エッセイ 「山の上の家のまわり」 島田潤一郎
・批評 「日常の再発見に向けて――「第三の新人」を読むために」 山本貴光
・アンケート 「いま読みたい第三の新人作品」 石倉真帆/石田千/大前粟生/小川哲/河﨑秋子/木村紅美/郡司ベギオ幸夫/高橋弘希/高山羽根子/乗代雄介/三国美千子/水原涼
【チェルフィッチュ群像公演】
・創作 「消しゴム式」 チェルフィッチュ/岡田利規
・解説 「「消しゴム式」への道」 岡田利規
・エッセイ 「消しゴムを最後まで使い切ったことがない」 金氏徹平
・批評 「エコロジカル・クライシスにおける「共鳴の領域」の探究」 篠原雅武
【批評・ノンフィクション】
・新連載 「旋回する人類学」 松村圭一郎
・最終回 「非人間」 大澤信亮 「ケアの倫理とエンパワメント」 小川公代
・読み切り 「フェミニズム小説としての津島佑子――『笑いオオカミ』『ナラ・レポート』を読む 木村朗子
・連作 「大江健三郎と「晩年の仕事」」 工藤庸子 「2011―2021 視えない線の上で」 石戸諭
・対談 「批評のマテリアリズム」 安藤礼二×佐々木敦
【古井由吉一周忌】
「競馬場の人」 高橋源一郎
「こんな日もある 競馬徒然草」 古井由吉
「過渡期の書――『東京物語考』考」 蜂飼耳
「ひじりの庭」 築地正明
【映画公開記念対談】
「小説『身分帳』から映画『すばらしき世界』へ」 西川美和×六角精児
【コラボ連載】
「DIG 現代新書クラシックス」 荒井裕樹「アフター・コロナの優生思想」
【追悼半藤一利】
「戦後の精神」 保阪正康
「現代日本の墨家たらんとした人」 井上亮見えない道標 若松英輔

〈創作〉

最後の挨拶 His Last Bow  小林エリカ

氷柱の声  くどうれいん

〈エッセイ〉

ベイルート961時間(及びそれに伴う321皿の料理)  関口涼子

〈批評〉

近代を彫刻/超克する〔2〕 小田原のどか

〈ノンフィクション完結〉 

2011―2021 視えない線の上で〔8〕 石戸諭

〈新連載〉 

スマートな悪 技術と暴力について  戸谷洋志

〈創作〉  

ヒカリ文集〔4〕  松浦理英子

ほんのこの場  町屋良平

〈批評〉 

空海〔2〕  安藤礼二

〈論点〉 

ポリティカル・コレクトネス批判の論理と生理  井上弘貴

僕たちテレビは自ら死んでいくのか  上出遼平

母親とはどういう存在なのか——返礼なきケアの贈り手たち  品田知美

2021年 越境の旅——ノーランからキューブリックまで「教養番組」のつくり方  丸山俊一

学び/捨て去ること(アンラーン)の可能性をめぐって  丸山美佳

〈レポ漫画〉

100分de名言を求めて  増村十七

〈article〉 

消すことによって書く——大江健三郎の「自筆原稿」が秘める価値  尾崎真理子

〈コラボ連載〉

DIG 現代新書クラシックス〔4〕  島田英明「鏡の前—菅野覚明『神道の逆襲』を読む—」

〈鼎談シリーズ〉

徹底討議 二〇世紀の思想・文学・芸術〔7〕「映像」の運命  松浦寿輝×沼野充義×田中純

〈連載〉

見えない道標〔2〕  若松英輔

戒厳〔5〕  四方田犬彦

はぐれんぼう〔9〕  青山七恵

ゴッホの犬と耳とひまわり〔15〕  長野まゆみ

鉄の胡蝶は記憶に夢の歳月に彫るか〔32〕  保坂和志

二月のつぎに七月が〔35〕  堀江敏幸

こんな日もある 競馬徒然草〔2〕  古井由吉

旋回する人類学〔2〕  松村圭一郎

ポエトリー・ドッグス〔3〕  斉藤倫  

マルクスる思考〔7〕  斎藤幸平

硝子万華鏡〔7〕  日和聡子×ヒグチユウコ

現代短歌ノート二冊目〔7〕  穂村弘

日常の横顔〔8〕  松田青子

Nの廻廊〔8〕  保阪正康

薄れゆく境界線 現代アメリカ小説探訪〔11〕  諏訪部浩一

ハロー、ユーラシア〔11〕  福嶋亮大

歴史の屑拾い〔12〕  藤原辰史

「近過去」としての平成〔13〕  武田砂鉄

「ヤッター」の雰囲気〔13〕  星野概念

星占い的思考〔13〕  石井ゆかり

辺境図書館〔14〕  皆川博子

国家と批評〔13〕  大澤聡

新連載 文芸文庫の風景〔4〕  馬込将充

極私的雑誌デザイン考〔15〕  川名潤

文芸文庫通信〔2〕 

〈随筆〉

おむかえのあとさき 三品輝起

思い出の犬  水沢なお

子として、父として、木として  レ・ロマネスクTOBI

といのあわい  磯上竜也

〈書評〉

『マザリング』中村佑子  小川公代

『カンマの女王』メアリ・ノリス  牟田都子

〈創作合評〉

「水たまりで息をする」高瀬隼子

「骨を撫でる」三国美千子

「桃息吐息」いしいしんじ

野崎歓×小澤英実×水原涼