川上弘美さん『神様 2011』英語版掲載!

川上弘美さん『神様 2011』英語版が、イギリスの文芸誌「GRANTA」のオンライン版に掲載されました!

英語版は柴田元幸さん、テッド・グーセンさんによる共訳で、『God Bless You 2011』というタイトルです。「GRANTA」はイギリスで1889年に創刊された文芸誌で、これまで村上春樹さん、大江健三郎さん、桐野夏生さんの作品が掲載されました。

『神様 2011』は「群像」2011年6月号に掲載されて大きな反響を呼び、同年9月に単行本として講談社より発売されました。ぜひこの機会に、日本語版と英語版ともに読んでみて下さい。


川上弘美『神様 2011』(講談社2011年9月刊)

くまにさそわれて散歩に出る。「あのこと」以来、初めて――。

 

1993年に書かれたデビュー作「神様」が、2011年の福島原発事故を受け、新たに生まれ変わった――。「群像」発表時より注目を集める話題の書!

 

2011年。わたしはあらためて、「神様2011」を書きました。原子力利用にともなう危険を警告する、という大上段にかまえた姿勢で書いたのでは、まったくありません。それよりもむしろ、日常は続いてゆく、けれどその日常は何かのことで大きく変化してしまう可能性をもつものだ、という大きな驚きの気持ちをこめて書きました。――<「あとがき」より>


第21回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞!

磯﨑憲一郎さんの『赤の他人の瓜二つ』(講談社2011年3月刊)が、第21回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞しました!

Bunkamuraドゥマゴ文学賞は、パリの「ドゥマゴ文学賞」(1933年創設)のもつ先進性と独創性を受け継ぎ、既成の概念にとらわれることなく、常に新しい才能を認め、発掘に寄与したいと1990年に創設された賞です。

 

血の繫がっていない、その男は、私にそっくりだった。

青年の労働の日々はやがて、目眩くチョコレートの世界史へと接続する――。

芥川賞作家入魂の“希望の小説”です。


磯﨑憲一郎

1965年、千葉県生まれ。

2007年「肝心の子供」で第44回文藝賞、2009年「終の住処」で第141回芥川賞受賞。著書に『眼と太陽』『世紀の発見』『終の住処』がある。


第21回紫式部文学賞受賞!

多和田葉子さんの『尼僧とキューピッドの弓』(講談社2010年7月刊)が、第21回紫式部文学賞を受賞しました!

紫式部文学賞は、前年に刊行された、女性が作者である文学作品の中から選ばれます。

取材のためドイツの修道院に滞在することになった、日本人で女性作家の「わたし」。監獄のような僧房で祈りを捧げる黒衣の尼僧を想像していたが、出会ったのはあまりにも自由に明るく暮らす九人の尼僧たちだった! お茶もディナーも礼拝も、友情を確かめ、悪口を言い合う“女子”の時間。尼僧たちが噂するのは、弓道の先生と駆け落ちした尼僧院長のロマンスだった。

10年後、第2の「わたし」は書店で過去の自分の物語を見つけ、あの修道院と再会する。これはわたしではない! 欠けている大切な部分を「わたし」はおもむろに語り出す……。

時と国境を経て2つの物語が立ちのぼる傑作長篇を、ぜひこの機会にお読み下さい。


多和田葉子

1960年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。ハンブルク大学大学院修士課程修了。文学博士(チューリッヒ大学)。1982年よりドイツに在住し、日本語とドイツ語で作品を手がける。1991年『かかとを失くして』で群像新人文学賞、1993年『犬婿入り』で芥川賞を受賞。1996年にはドイツ語での文学活動に対し、バイエルン芸術アカデミーからシャミッソー文学賞を授与される。2000年『ヒナギクのお茶の場合』で泉鏡花文学賞、2002年『球形時間』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、『容疑者の夜行列車』で谷崎潤一郎賞、伊藤整文学賞、2005年ゲーテ・メダル、2009年坪内逍遙大賞など受賞多数。